「整備記録簿を見せてください」と言われても、見つからない。そんなときは、記録簿がないことを査定先へ伝え、手元に残る修理明細や点検時の書類を探してみましょう。書類がないことと、整備をしていないことは分けて説明します。確認できない履歴を、後から書き足して埋める必要はありません。

紛失したことだけで、売却を諦める前に。
どの資料を確認できるか、査定と引渡しに何が必要かを店へ聞きます。買取の可否と金額は個別の判断なので、資料を見せれば必ず売れる・高くなるという意味ではありません。

整備記録簿、保証書、車検証は役割が違う

点検整備記録簿は、点検の結果や整備内容を記録するものです。国土交通省は、過去の整備を確認し、車の維持管理に役立てるための資料と説明しています。

「メンテナンスノート」という冊子に記録欄などがまとまっている車もあります。トヨタの案内でも、保証の説明、点検の時期や方法、点検整備記録簿を掲載しています。冊子全体をなくしたのか、記入済みのページがないのかも分けて確認してください。

車検証自体が見つからない場合は、車検証の再交付の確認手順を読みます。売却手続きで求められる書類は、普通車・軽自動車の必要書類一覧で別に整理できます。

車内の冊子、家の書類、メールを順に探す

グローブボックスや車検証入れ、取扱説明書と一緒のケースを確認し、車検や点検のあとに家へ持ち帰った封筒も探します。購入時の書類が家族の手元に残っていることもあります。

紙で受け取った記憶がない場合は、整備先からのメールや、普段使っているアプリも確認してください。見つかったものは、記録簿なのか予約・請求の通知なのか、実際の内容を見て分けます。

  1. その車の資料か、車台番号などで照合できる範囲を確認する。
  2. 日付・走行距離・作業内容が読み取れるかを見る。
  3. 記録が残る期間と、分からない期間を分ける。
  4. 原本・写し・電子データのどれが手元にあるかメモする。

見つからなければ、査定先へ「記録簿は見つかっていません。○年の車検明細はあります」と伝えます。自分が所有する前の履歴も、購入時に聞いた内容と資料で確認できる内容を分けてください。

シートや収納を確認するための車内イメージ
車検証入れや収納にある冊子を探し、保証書・取扱説明書と記録簿を分けます。生成イメージ

再発行は、整備した店へ確認する

以前点検や修理を頼んだ店には、控えや作業履歴を確認できるかを問い合わせます。元の冊子と同じ記録が必ず再発行されるわけではありません。保存の状況、本人確認、費用、受け取りまでの日数は依頼先へ聞いてください。

整備先へ聞くこと(編集部作成)
項目聞きたい内容
履歴その店で実施した点検や修理について、どの時期・内容の履歴を確認できるか。
資料記録簿の控え、修理明細、作業履歴など、何を受け取れるか。元の冊子と同じ内容とは限らないため、資料の種類を聞く。
費用確認や発行に費用がかかるか。受け取れる時期と方法はどうなるか。
手続き問い合わせや受取りに、どの書類・情報が必要か。家族の代理で聞く場合の手順はあるか。

「売却の査定を受ける予定ですが、点検整備記録簿が見つかりません。そちらで実施した点検や修理について、確認できる控えはありますか。受け取れる資料の種類、費用、必要な本人確認を教えてください」

店から回答を得たら、査定先にもその資料で確認できるか聞きます。「記録簿そのものはないが、整備明細を取り寄せ中」と、今の状態と予定を分けて伝えましょう。回答がない段階で、引渡しまでに必ずそろうと約束するのは避けます。

メーカーのサイトで見られる未記入のメンテナンスノートは、過去に自分の車へ実施した作業の証明とは別です。新しい冊子を用意できても、失った整備履歴が自動で戻るわけではありません。

作業をしていない期間や、記憶だけの内容を記録簿へ書き足して、当時の記録として見せないようにします。新たに点検を受けるか迷う場合も、査定額を上げるためだけに費用をかけず、まず査定先へ相談してください。不調や安全上の心配があるときは、整備先に相談します。

「記録で分かること」と「覚えていること」を分けて伝える

明細で確認できる日付や交換部品は、その資料を見せて説明します。「たしか数年前に交換した」という記憶しかなければ、時期や内容が未確認だと伝えます。

JPUCは査定時に修復歴、メーター交換、不具合や警告灯などを把握している範囲で正直に伝えるよう案内しています。記録簿がないからといって、分かっている不具合まで説明できなくなるわけではありません。

査定先への説明例
「点検整備記録簿は紛失しています。手元には○年の車検明細と○年の修理明細があります。それ以前の記録は確認できていません。この資料で査定を受けられますか。追加で必要な資料があれば教えてください」

走行距離が多い車の査定準備では、距離・整備記録・不具合を並べる手順を紹介しています。事故や修理の扱いが気になる方は、修復歴と修理記録の伝え方も確認できます。

付属品・整備記録の確認メモを保存(TXT)

このメモは査定前の整理用です。点検整備記録簿や整備証明書の代わりにはなりません。資料の有無と未確認の項目を書き分け、担当者に聞いたことを控えます。

ジムニーを長く使ってきた方は、さび・気になる症状と修理記録を伝える準備も参考にできます。中古で買う前の履歴や分からない期間は、確認できた記録と分けて説明しましょう。

引渡す資料と、個人情報の扱いを店へ確認する

査定で見せた資料のうち、車と一緒に渡すもの、控えを手元に残してよいものを確認します。住所や連絡先などが載っている場合は、必要な記録まで消す前に、買取店へ渡し方を聞いてください。

電子データなら、どのページやファイルを、どの方法で渡すかを確認します。アプリのIDやパスワードを丸ごと相手へ渡す必要があるとは考えず、記録の提供とアカウントの整理を分けます。車やアプリに残る個人情報の確認も合わせて進めてください。

記録簿がないときの、よくある質問

整備記録簿は、同じものを再発行できる?

必ず元どおりにそろうとは限りません。点検や修理を依頼した店に、残る記録と受け取れる資料の種類を確認します。冊子を新しく用意することと、過去の履歴を確認することは分けて相談してください。

ネットで未記入のノートを入手すれば、代わりになる?

未記入の用紙では、その車がいつ・どんな整備を受けたかは分かりません。記憶だけで過去の欄を埋めず、残る明細や店で確認できた記録を査定先へ見せます。

記録簿がないと、何万円安くなる?

資料の欠品だけで一律の金額は出せません。車の状態と資料の有無を同じように伝え、実際の提示額で比較します。あとから資料を提出することが条件になっていないかも聞いてください。

資料の有無をそろえて、売却先を比べる

資料がそろわない場合も、何がないのかを先に伝え、その条件で査定を受けられるか相談します。どの店にも同じ情報を伝え、「記録簿を提出できる場合の金額」か「ない状態を確認したうえでの金額」かを確かめてください。

すでに見積もりが届いている方へ
無料の比較ツールで、最大3社の提示額・費用・引渡し日・入金日を並べられます。備考には、見せた資料と、あとで提出するよう頼まれたものを書き添えましょう。

3社の金額と条件を比較する

無料・登録不要。内容を残す場合はCSVを保存してください。

見積もりがまだない方は、連絡できる時間と査定日程も決めてから相談します。記録簿がない車への対応、資料の確認方法、費用や買取条件は依頼先に聞いてください。買取の成立や査定額を保証するものではありません。

参考資料

国土交通省:点検整備の種類・点検整備記録簿
トヨタ:メンテナンスノートの掲載内容
JPUC:査定前に用意する付属品
JPUC:査定時の申告と契約条件の確認
確認日:2026年10月15日。資料を探す順番、確認表・問い合わせ文例・比較手順・確認メモは編集部作成。記録の取得・提示・引渡し方法は依頼先へ確認してください。